終わりから、もう一度始めます

昨年11月、GLASS TOPのファイナル公演を終えて以来、久しぶりのブログ更新となります。
お久しぶりです、小林 佳です。

あれから半年。
長かったような、あっという間だったような、不思議な時間でした。

あの日、ステージを降りてからは、言葉を残すこともせずに過ごしていました。
すべての想いはあの場に置いてきたつもりだったからです。

この間、頂いたメッセージやDMにきちんとお返しできていないこともあり、不誠実に感じさせてしまっていたら、本当にすみません。
気持ちを整えるために、しばらくSNSなどからも距離を置いていました。
時間がかかってしまいましたが、ようやく心の整理がつきました。

改めて、現状のご報告と、このたび立ち上げた新しい個人サイトのご紹介をさせてください。


改めまして、GLASS TOPファイナルに関わってくださったすべての皆さんに、心から感謝します。
あの日のライブをもって、20年間という活動にきちんとピリオドを打てたこと、僕自身とても清々しい気持ちでいます。

昨年は「疾風に勁草を知る」という言葉を胸に過ごしていました。
困難に向き合った時こそ、その人の本質が問われる。そんな意味の言葉です。
“終わり”というものは、たいてい残酷です。
だからこそ、自分なりに誠実に、美しく幕を引きたかった。

勝手に始めたバンド活動でしたが、いつしか多くの方の応援や協力が重なって、気づけば20年。
せめて最後くらい、ちゃんと感謝を形にして伝えたかった。
それが僕なりの礼儀だと思っていました。
必要だったかはわかりません。でも、どうしてもそうしたかった。

GLASS TOPという音楽で、自分にとって何が本当に大切だったのかを証明したかったのだと思います。

夢は叶わなかった。想いは報われなかった。
それでも、もがき続けた日々は幸せだった。
振り返れば、くだらないと思っていたことや、無駄に思えた時間こそが、本当に大事だったと感じました。


人は変わる。時代も、環境も、すべてが移ろっていきます。
同じままでは、守れないものが増えていく。

だからこそ、アーティストとして成功体験は必要だし、生活していくためにお金も大切。
でも、それらと引き換えに何かを失いたくはない。
当たり前だけど、そのバランスはとても難しいことです。

それでも20年間、GLASS TOPを続けられたことは誇り。
本音を言えば、形だけでも一生GLASS TOPでいたかった。
けれど、それは僕一人のものではない。
これが、僕の人生なのです。


この半年間は、そんな想いを整理する時間になりました。

年末の頃は、正直なところ、何も考えたくなかった。
旅に出たり、友達と飲んだりして、音楽やファイナルの話題をあえて避けて過ごしていました。

それでも今年に入ってから、少しずつ自分のこれからを見つめ直すようになって。
地方を巡り、ファイナルに来てくれた方に直接お礼を伝えに行ったりもした。
そして気づいたんです。
思っていたより、清々しい。

それはきっと、やり切れたから。
あれがあの瞬間、自分の力の限界だと思えた。
だからこそ、GLASS TOPとしての20年、特に最後に逃げなかった自分を支えに、これからまた新しい未来を作っていこうと思えました。


この間、個人のメンバーシップでは発信を続けていたので、そこまでブランクがある感じはなかったのですが、XなどのSNSからは距離を置いていました。

情報が目に入ってくるだけで、どうしても気持ちが引っ張られてしまう。
“新世界”は、自分の心の内側から始めたいんです。

今までの僕がやれること、やりたかったことは、GLASS TOPで全部やった。
だから、次にやるなら心が本当にときめくことじゃなきゃ意味がない。
音楽だけじゃなく、人として成長したい。幸せを与えられる人間になりたいと思っています。


やりたいこと、やりたくないこと、いったん全部整理して、
ようやく先月末頃から、自分が進みたい方向が見えてきた。
あとは、やるだけ。
大事なのは心です。

今月に入ってからは、毎日新しいことに挑戦しています。
これまでの自分からは想像もできなかったくらい、全部自分でやる。
そして、勉強もこの歳で再スタートしました。

基本的に毎朝2時間ほど勉強の時間を取り、必要有無は置いといて資格試験も受けていく予定です。
来月、さっそく一つ試験があります。

日々が便利になっていく中で、逆に「自分の脳を使う時間が減っているのでは」と感じ始めました。
だから、あえて不自由さを生活に取り入れてみる。
対極を知ることで、物事に深みが生まれると信じています。


音楽活動については、表向きには現在お休み中ですが、裏では企業関係の演奏などで機会をいただいています。
いずれまた個人的な活動も再開するつもりです。

GLASS TOPが終わった時、正直しばらくは人前に立ちたくないと思ってしまいました。
燃え尽き症候群もあったし、音楽活動そのものに疑念を抱いてしまっていた。

それでも、音を奏でる楽しさ、歌という表現の奥深さは、年々増していくばかり。
本音で言えば、今は「演奏はしたいけれど、人前でやるほどではない」そんな心境。

ただ最近、また本気で作りたいと思える音楽の形が、心の中に見えてきた。
まだ過程ではありますが、まずは形にする。
そして、自分の中で確信が持てたなら――
もう一度、勝負したい。

どこまで行けるか。
どんな景色が描けるか。
音楽で心から感動できる瞬間で、もう一度みんなと手を掲げたい。


感動は、覚悟がないと届かない。
その覚悟が決まったとき、物語はまた動き出す。


改めまして、
今回新しいサイトを立ち上げました。

小林 佳|声と音のアトリエ
― 月の裏側には言葉がある ―

ブログや活動報告はもちろんのこと、「Voice Gallery」という朗読作品も随時アップしていきます。
音楽コンテンツも増やしていく予定ですし、新しい表現にもどんどん挑戦していきたい。
自分なりの“ギャラリー”として、丁寧に育てていきます。
また各SNSリンクなどもまとめてます。
Xは再開しますし、今更ながらInstagramも始めました。

ちなみにこのサイト、すべて自分で作りました。
まだ思い通りにできていないところもありますが、まずは自分の力でやれるところまでやってみようと。

「これなら自分に向いてる」「これならできる」ではなく、
やれるだけやって、自分の限界を知る。
そして、その時必要なものが見えたら、誰かに力を借りる。

物事をよくしていくとは、きっとそういうことなんじゃないか。
それは、昨年のファイナル活動でも深く実感したことでした。


至らない点や、見苦しいところもあるかもしれません。
意味不明なことを始めるかもしれない。
でも、サイトと一緒に、僕自身もまた成長していけたらと思っています。

これからの小林 佳、改めてよろしくお願いします。

終わりから、もう一度始めます。
The story is alive.
僕の人生の物語は、まだまだ続いてく。

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